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今さら人には聞けない!?アメカジとは。


ジーンズが似合うスタイルの定番と言えば、アメカジ。今や、アメカジという言葉は一般的に使われるようになりました。しかし、アメカジのちゃんとした定義やスタイルはと言われると答えられる人は多くないかもしれません。今回は今さら人には聞きづらい、「アメカジとは何か?」を見つめていきましょう。

目次

1、アメカジとは何か

2、日本のアメカジの歴史・創成期(1960年代~1980年代)

3、独自の進化を遂げた日本のアメカジ(1990年代以降)

1、アメカジとは何か

アメカジとはアメリカンカジュアル(American Casual)が略された言葉。簡単に説明すると、日本で生まれたアメリカの雰囲気を感じる洋服や、着方のことを総称してこう呼びます。

アメリカンカジュアルは元々、アメリカの大学生のファッションをお手本に日本の若者が洋服を着こなしていたスタイルを指していました。

アメリカンカジュアルの特徴は、アメリカの合理主義に基づいて生み出された、大量生産を前提とした洋服をファッションとして着るということです。ワークウェア(作業服)や、スポーツウェアなど機能的で運動性も良く、耐久性もある洋服は、いかにもアメリカらしい考え方で作られております。

戦後の日本は様々な面で、アメリカから影響を受けております。ファッションも例外ではなかったのです。

しかし、現代では広く、トラディショナル・スタイルではないラフな着方を指して、アメリカンカジュアルや、カジュアルといった言葉で表すことが一般的になっています。

ジーンズにネルシャツと言った定番のスタイルだけでなく、様々なスタイルをアメカジを呼ぶようになっており、時代の流れと共に、アメカジの定義も変化していっております。

2、日本のアメカジの歴史・創成期(1960年代~1970年代)

次に日本におけるアメカジの変容と歴史をみていきます。

日本にアメリカのカジュアルウェアが本格的に入ってきて、日本のファッション文化と結びついていったはの、1960年代頃から。当時のアメリカの大学生、中でも東部の名門8大学(アイビー・リーグ)のファッションを参考にした「アイビー・ルック(スタイル)」が日本でも流行します。

アイビー・ルックは紺のブレザーにボタンダウンシャツ、コットンパンツといったトラディショナル(伝統的な)スタイルですが、「みゆき族」と言われた日本の若者たちが、ジーンズなどで着崩した独自のスタイルを確立していきます。

これが日本でのアメカジ(アメリカンカジュアル)のルーツと言えます。

1970年代には、アメリカの反戦運動から生まれた「ヒッピースタイル」が日本でも流行します。

様々な民俗風習、部族の衣装の特徴を取り入れたファッションで、ベルボトムのジーンズをはいて、花柄や刺繍を多く取り入れた奇抜なでカラフルな色使いの多いのも特徴です。

これらはフォークロア・ファッションといわれ、日本では学生運動や音楽とも密接な関係にありました。

この辺りから、若者の間でジーンズが一般化していきます。

3、独自の進化を遂げた日本のアメカジ(1980年代後半以降)

1980年代後半から日本のアメカジファッションが加速的に独自の進化を遂げるようになります。「渋カジ」の登場です。

渋カジとは渋谷系カジュアルの略。その前にあったDCブームへの反発として、渋谷センター街から生まれた日本で初めてのストリートファッション。アメリカ製のジーンズをはき、MA-1などのミリタリージャケットや白の無地Tee、ハイカットのスニーカーなど、今のアメカジの定番アイテムが大流行しました。「渋カジ」とは少し後につけられた名前で、当時はこのファッションをアメカジと呼んでいました。

1990年代になると、「渋カジ」から様々な派生が生まれていきます。「裏原系」と呼ばれる、ストリートに寄ったスタイルや、「グランジ」と呼ばれる音楽から影響を受けたスタイルなど、情報の増加とともに多様化していくのです。

さらに、著名人がテレビや、雑誌でも好んで着たことから、アメカジは一種の社会現象になるまで拡大します。

ビンテージブーム(アメリカ製の古いジーンズや衣料が日本で人気となり、価格が高騰した)や、ハイテクスニーカーブーム(1995年以降しばらく、当時の最新技術で作られたスニーカーが人気となり、入手困難になる。定価を超える価格での販売や、盗難が相次ぐ)など、アメカジファッションがきっかけとなり、事件が起こることもありました。

2000年代に入ると、大きなブームは収束していきますが、アメカジがより一般化していき、さらに多様化していきます。アメリカのHIP HOPミュージックのミュージシャンの服装から、フォロワーが生まれたオーバーサイズの洋服を着る「ヒップホップスタイル」や、登山などアウトドア用の洋服を流用した「アウトドアスタイル」など、現代でも見られるジャンルも、大きくアメリカンカジュアルといえます。

まとめ

こうして歴史を振り返ると、アメカジとは決してアメリカのものではなく、日本が生んだカジュアルなスタイルの基軸と言えます。ジーンズやTシャツ、スニーカー、ブーツなど定番のアイテムも沢山あるので、アメカジさえ押さえれば、色々と応用も可能です。

しっかりとしたアメカジを教えてくれるブランドや、お店で自分のファッションのベースを作ることが大切です。


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