アメリカの歴史の中のジーンズ。
ジーンズの変容は、アメリカの歴史の中にあります。 先のコラムでお話したようにジーンズの起源はワークウェア。 労働者が、より丈夫で長く着用できる作業服を求めた所から生まれたジーンズは、時代に合わせながら少しずつ進化をしていきます。 1800年代の末から1900年代初頭は主に、鉱山労働者や森林労働者、農夫などがはいておりましたが、1920年代の自動車産業の発展により機械工など工場従事者が着用するようになります。 また、アメリカ西部のカウボーイ達もジーンズを作業着として愛用しておりました。 そんななか起きたのが1929年の世界恐慌によるアメリカ経済の悪化でした。その煽りを受けた西部の牧場主たちは『デュード・ランチ』と呼ばれる牧場観光を企画。当時の映画に多く出演していたのは開拓時代のカウボーイ達。多くの富裕層が映画やポスターでみたカウボーイ達への憧れから、自分たちも同じようにジーパンをはいて牧場で休暇を過ごしたのです。 こうしてジーンズは1930年代の世界恐慌の波を乗り切ったのです。 ジーンズに大きな変革をもたらしたのは、1940年代。 第二次世界大戦は