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時代で変る。デニムパンツのシルエット。


今日はデニムのシルエットについてお話を。

現在、ジーンズのシルエットは大きく分けてストレート、テーパード、ブーツカットが主流のようです。

大まかな説明としては、膝から裾まで真っ直ぐおちているものがストレート。

裾が細く狭くなっているものがテーパード。

裾が大きく広がったものがブーツカット。

こちらの3種類がよく耳にするシルエットだと思います。

そこからまた掘り下げていくと、ストレートの中でもルーズストレート、タイトストレート、ボーイフレンドなどがあり、テーパードでもスリムやスキニー、ブーツカットでもベルボトムやバギーなど様々なものがあります。

数多くのブランドから様々なシルエットのモデルのものが出ており名前を見ただけで区別するのは少し難しいところもありますね。

今日はジーンズの時代の流れと共に変わっていくシルエットの流行を少しお話しようとおもいます。

ジーンズがこの世に誕生したのは1873年頃、今から140年ほども前の事。

当時のジーンズは鉱夫らの作業着として生まれました。この時代は全体的にゆったりとしたシルエットです。

1910年~30年代になってもこのシルエットはさほど変わらずこの時期にオーバーオールも生まれました。驚くことにこの時代はまだ女性用のジーンズはなく男性のお古を履くしかない時代だったのです。

ウエスト位置高めの幅広シルエットが多く、カウボーイや農場労働者の人々の為に動きを妨げないような作り。そして、ジーンズ姿の女性は町ではなく農場や牧場でしか見られませんでした。女性様のパンツはジッパーが前ではなくサイドについているのが普通で前明きのボタンフライのデニムは履くのに抵抗があった時代でした。

40年代に入り、女性の労働人口が増えると共に女性用のジーンズが登場しました。

50年代、この頃からジーンズは単なる作業パンツでなく若者のカジュアルファッションの1つとして認識されていきます。

シルエットも細くスリムになりジッパーのついた前チャック、裾を折り返して履くというのが流行ったようです。

60年代~70年代になると更にファッションとしてジーンズの地位が確立され様々なカラー、デザインのものが出てきます。

この頃からシルエットも裾はワイドになりウエスト位置は高いです。

70年代は高いウエストに太腿まわりや腰回りはタイトで裾は広がったブーツカットと呼ばれるものが多く出回りました。ヒッピーファッションと呼ばれるものが流行したのもこの頃ですね。

80年代になると、裾の広がりは普通に戻りストレートなシルエットに戻ります。この時代はダメージジーンズが流行し今のグランジファッションの大きなヒントになったとも言われています。

90年代はハイウエストで前がダブつき、足元に向かって軽くテーパードしているシルエットが流行しました。お世辞でもカッコいいとは言えないシルエットですね。

ヒップホップなどが流行った時代でもありやたらとだぼだぼの太いシルエットも若者には人気だったようです。

2000年代に突入すると、裾がフレアになっているシルエットが戻ってきましたが、この頃より股上が異様に浅いローライズのものが多く出回りました。特に女性ファッション界ではこれでもか‼と思うくらいに浅い股上のものも多く出回ってきましたね。

そして、近年2010年頃にはストレッチ素材の開発が進み細くてタイトスリムなシルエットが流行しています。しかし、その反面、ワイドパンツ、バギーパンツ、と言った裾が広がったシルエットも多く出回り股上もローライズからハイライズまで多様化しているようです。

こうやってみてみると、大昔に流行したものがまた現代で流行っていたりとよく時代は回っていると言われますがほんとにその通りですね。

その時代、時代の背景がパンツのシルエットにも現れておりとても面白くもあり、どこか古臭いと感じられるものでも今の若者にはまた違う印象で新鮮に感じられたりとするものです。

パンツのシルエット1つで全体の印象も大きく変わりますのでTPOに合わせたり、自分の体型に合わせて選ぶことが大切ですね。


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